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10月 15, 2018

幼児期の栄養におけるARAとDHA

女性の妊娠が始まってから子供が2歳の誕生日を迎えるまでの最初の1,000日間は、健康な将来を形成するのに役立つ重要な栄養素を摂取できるまたとないチャンスである。

妊娠 幼児 健康保険組合

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概要

正念場だ:

  • 女性の妊娠が始まってから子供が2歳の誕生日を迎えるまでの最初の1,000日間は、健康な将来を形成するのに役立つ重要な栄養素を摂取できるまたとないチャンスである。
  • ARAとDHAは主要な長鎖オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸で、認知の成長、視覚や免疫の発達に不可欠である。
  • 補完食が導入されたら、乳児に有効なレベルのARAとDHAを摂取させ続けることが重要である。
重要な組み合わせ

女性が妊娠を開始してから子供が2歳の誕生日を迎えるまでの最初の1,000日間が、乳幼児の成長と発達にとって重要な時期であることはよく知られている。 最近の研究では、長鎖脂肪酸であるアラキドン酸(ARA)とドコサヘキサエン酸(DHA)を一緒に摂取することで、この時期の発達に長期的に良い影響を与えることが明らかになっている。 しかし、栄養状態が悪いと、子供の成長と学習能力に取り返しのつかない悪影響を及ぼす可能性がある。

母乳は乳児栄養の「ゴールドスタンダード」と考えられているため、乳児に必要な栄養素を決定するために母乳の組成が研究されることが多い。 ARAとDHAは母乳に含まれる主要なオメガ6脂肪酸とオメガ3長鎖脂肪酸であり、妊娠中に胎盤を通過する際に優先的に供給される。 母乳は乳児に適切な量のエネルギーと必須栄養素を供給する役割を担う唯一の、または主要な食物源であることが多いため、幼少期にはどちらも重要であることに変わりはない。

調査から見えてきたこと

幼児期は脳が最も成長する時期であり、乳児の脳は発達の過程で主要な構造脂肪であるDHAオメガ3を大量に蓄積することが研究で明らかになっている。1 さらに、ある重要な研究では、この種の食事はオメガ3脂肪酸の摂取量が少ない場合よりも出生体重が高くなることが観察されている。2 さらに先のことを考えると、出産時のDHA濃度が高い母親から生まれた乳児は、生後2年目になっても注意力が持続するという証拠がある。 3

例えば、骨形成、血流、血管機能、免疫系の発達と機能への影響を通じて、ARAが乳児の健康維持に重要な役割を果たすことが研究で示されています。4 また、新しい科学では、健康な胃腸をサポートする役割も強調されています。5 DHAの濃度は摂取量によって変化する可能性がありますが、ARAのさらなる研究により、母乳中の濃度は世界的に安定していることが分かっており、ARAが乳児の健康と発育にとっていかに重要な栄養素であるかが示唆されています。6

健全な未来のために

最初の1,000日間の栄養摂取は、人生の最良のスタートを切るためだけでなく、その後の特定の非伝染性疾患のリスクを軽減するためにも重要であると考えられている。 補食に含まれるARAとDHAの濃度は低いことが多いため、この重要なライフステージにおける健康的な成長と発育のためには、両者をバランスよく含む強化食品やサプリメントが有効な選択肢となる可能性がある。

参考文献

1. S. Karら、「早期早産予防におけるオメガ3脂肪酸の効果:無作為化研究のシステマティックレビューとメタアナリシス」、European Journal of Obstetrics& Gynecology and Reproductive Biology、198巻、p40-46。

2. S.F. Olsen, H.D. Joensen, 'High liveborn birth weight in Faroes: a comparison between birth weights in the Faroes and in Denmark,' Journal of Epidemiology and Community Health, 1985, vol. 39, p27-32. K.N. Kannass et al, 'Maternal DHA levels and toddler free-play attention,' Dev Neuropsychol, 2009, vol. 34, no. 2, p. 159-174.

3.K.N.Kannassら、「母親のDHAレベルと幼児の自由遊びの注意」、Dev. Neuropsychol、2009年、34巻、2号、159-174頁。

4. 同上

 5.原馬ら、「δ-6-デサチュラーゼノックアウトマウスの人工飼育によるアラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸の脳発達への影響」、プロスタグランジンロイコットエッセント脂肪酸、127巻、2017年、p.32-39.

6. E. Lienら、「乳児用ミルクへのDHAとARAの添加:現状と今後の研究の方向性」、Prostaglandins Leukotrienes and Essential Fatty Acids、2017年。

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